活動報告

2009年10月、藤沢歯科ペリオ・インプラントの雨宮啓と雨宮花が、日本歯周病学会の歯周病専門医に認定されました。当院における4名すべての歯科医師が日本歯周病学会歯周病専門医として、より専門性の高い治療を提供すべく、皆さまの診療を担当させていただきます。

また2010年2月8日に、院長の雨宮啓が(社)日本口腔インプラント学会の口腔インプラント専門医の認定を受け、当院の2名の歯科医師が口腔インプラント専門医として、皆さまのインプラント治療を担当させていただきます。

藤沢歯科ペリオ・インプラントは、地域医療におけるインプラント・歯周病治療の専門的医療機関としての役割を担うとともに、皆さまが、ご満足いただける診療を提供できるよう、一丸となって邁進していきたいと思います。

皆さまのご来院を心よりお待ちしております。

東京SJCDハイジニストミーティング2018に参加してまいりました

東京SJCDハイジニストミーティング2018

2018年12月2日(日)に東京都・御茶ノ水で開催されました2018年度 東京SJCDハイジニストミーティングに歯科衛生士2名で参加してまいりました。今年は『--チームで実践する歯周治療-- Team Approach for Periodontal Treatment 』と題して歯科医師と歯科衛生士とのチーム医療として歯周治療を長年にわたり実践している長谷川先生と川崎律子先生の3部に渡る講演でした。笑いの絶えない会場の中、本当にあっという間の1日となりました。

歯周治療におけるチーム医療の必要性と最新の再生療法、臨床検査(血清抗体価検査、細菌種検査)CT画像を導入した歯周病の診査・診断について講演されました。天然歯、補綴物装着歯、インプラト、それぞれの特徴をしっかりと理解し、患者様一人一人にあった治療とメインテナンス(セルフケアとプロフェッショナルケアを含めて)を行っていく必要性についてよく理解できました。

東京SJCDハイジニストミーティング2018

また、歯周治療を成功させるためのキーワードは禁煙・栄養(BMI値)・全身疾患だと改めて学び、より正しい情報を皆様に提供できるように日々知識のアップデートと研鑽に励みたいと思います。

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、口腔機能向上を目指した歯周病治療や口腔インプラント治療、食事栄養指導、予防歯科の観点からのメインテナンスに力を入れ取り組んでおります。歯科医師、歯科衛生士とともに皆様に最善かつ最適な医療をチームで提供していきたいと考えております。

(藤沢歯科ペリオ・インプラントセンター勤務 歯科衛生士)

第104回アメリカ歯周病学会年次大会に参加、シンポジストとして講演させていただきました

第104回アメリカ歯周病学会年次大会

2018年10月27日(土)~30日(火)に、カナダ・バンク―バで開催された第104回アメリカ歯周病学会年次大会(America Academyof Periodontology 104th Annual Meeting)に参加、シンポジストとして講演してきました。
本大会は2年前に開催されたサンディエゴでの学術大会以来となる、米国歯周病学会、日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会の3学会の共催開催となり、4日間にわたって様々なテーマで講演が開催された。日本からは約300名、世界各国の歯周病専門医およそ5000名が参加する世界最大規模の歯周病学に関する学会で、学術大会には世界各国で活躍する著名な歯周病専門医やインプラント専門医がプレゼンターとして招聘され、50にも及ぶセッションの中で、インプラント治療における硬組織や軟組織のマネジメントや補綴、天然歯の保存について、根面被覆の術式などさまざまなテーマで講演が開催されました。その中、私はアジア・パンパシフィックセッション「TissueManagement」のセッションで、シンポジストを務めさせていただくこととなったのです。約1年前に講演のお話を頂いて、大変光栄なことですので、お引き受けして英語の準備を進めてまいりました。今回は広島でご開業の歯周病治療の有名な先生と大学歯周病学講座の教授と私の3名が日本代表として選ばれ、私に関しては、高校の野球選手が突然、アメリカのメジャーリーグで試合をしにいくような心境です。カナダまでのフライトは8時間。金曜日の夜に羽田を出発して、バンクーバーに金曜日のお昼過ぎに到着し、すぐに会場となるバンクーバーコンベンションセンターで事前打ち合わせです。夜は日本から参加された先生方との懇親会に参加して、0時頃には寝ようと思ったのですが、時差ボケと緊張感からなかなか寝付けずに、明け方5:00に目を覚まし、8:00スタートの4時間のセッション内で、「インプラント治療における歯槽骨の再生治療」に関する講演をさせていただきました。アメリカ歯周病学会という大きな舞台だけに最初は緊張しましたが、会場が暗くなり始まってしまえば、あっという間の25分間の英語プレゼンテーションで、終わってみれば大変貴重な機会を頂戴したな・・と感慨深い思いです。講演はとても好評だったようで、また他での講演の依頼を頂きました。今回の講演を通じての感想は、日本の歯周病やインプラント治療の知識や技術は、世界の専門家と比べてそん色ない医療水準であり、もちろん欧米から学ぶ部分も多いことは事実ですが、最後のメインセッションを聞いていても、日本初の歯周組織再生薬に関する講演が行われるなど、日本の歯科医療が誇れる部分がたくさんあるな・・というのが実感です。

本講演をするにあたって、シンポジストにご推挙頂いた先生方、私にとってのメンターの先生方、また、私の診療をいつも一緒に支えていただいている藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターの歯科衛生士の方はもちろん、スタッフの皆様、そして、勉強会で切磋琢磨する先生などなど、皆様にご助言いただき、感謝の一言では足りませんが、皆様に心から感謝の気持ちで一杯です。目の前にいる患者さんへの最善と思われる歯周病やインプラント治療を提供することはもちろん、若い先生方に知識と技術を継承しながら、次のステージで活躍できる歯科医師になれるように、これからも研鑽を積んでいきたいと思います。

第104回アメリカ歯周病学会年次大会

4日間の学会を通じて、私が論文や本を通じて目にしていたトップデンティストの話を一次情報として聞くことの大切さを感じるとともに、医療技術支援にかかわるテクノロジー進歩には目を見張るものがあるなという思いである。光学印象やCDA-CAMシステムといった医療支援システムがたくさん登場する中、10年くらい前に登場したインプラント手術時のナビゲーションシステムが大きく様変わりしていたのである。以前は大型の装置を頭部や手術部位付近に装着して手術する必要があったが、機器は小型化し、通常の手術とあまりかわらない環境でのインプラント手術が可能となりそうだ。また、ナビゲーションの良いところは、従来のガイド手術と違い、途中で変更することや、手術状況により、より安全で確実な手術選択ができる点であり、もしかしたら、ナビゲーションシステムを使ったインプラント手術は車と一緒で標準的な治療になるかもしれない。

これからも藤沢市から、そして湘南地域から、微力ながら私たちが取り組んでいる歯周病治療やインプラント治療に関する有益な情報発信に務めてまいりたいと思います。また、地域医療への貢献では、歯周病・インプラント専門医という立場から、皆様にとって最善と思われる歯周病治療・インプラント治療を通じた、口腔内の細菌感染低減と咀嚼機能の回復に邁進し、「笑顔で、美味しく食事ができる」という歯科発の健康プロモーションに藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターとして努めてまいりたいと思います。

第46回日本歯科麻酔学会総会ならびに第15回国際歯科麻酔学会議に参加してきました

第46回日本歯科麻酔学会総会ならびに第15回国際歯科麻酔学会議

 2018年10/5-7に、奈良県の奈良春日野国際フォーラムで開催された第46回日本歯科麻酔学会総会ならびに第15回国際歯科麻酔学会議(IFDAS2018)に参加しててきました。
今回の日本歯科麻酔学会は、アジアの歯科麻酔科医が中心となるアジア歯科麻酔学会連合学術大会(FADAS)と、世界20数か国の歯科麻酔科医が参加する国際歯科麻酔学会議(IFDAS)との共催大会で、アメリカやカナダ、イギリス、ドイツ、アジア圏では、中国や韓国、タイ、インドネシアといった世界各国の歯科麻酔科医が奈良に集まり、「歯科麻酔学」分野の世界最大最高学術大会として開催されました。超高齢社会の中で循環器疾患(高血圧症や狭心症など)や糖尿病といった全身疾患を伴う患者さんは増えており、患者さんの体調はもちろん、そえれぞれの病態に配慮した歯科麻酔学的配慮が大切となります。

第46回日本歯科麻酔学会総会ならびに第15回国際歯科麻酔学会議

歯科麻酔科医は患者さんの全身的評価を行って、モニタリングや静脈内鎮静法、全身麻酔といった全身管理方法を選択して「安全で快適な歯科治療」を提供する大切な役割を担っており、今回の学会では世界各国の取り組みや新しい薬剤など、さまざまな情報を聞くことができた。じつは「歯科麻酔学」領域は、世界を見渡しても日本が臨床や教育、研究の分野でリーディングしている分野で、日本の評価はとても高いのです。


藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、日本歯科麻酔学科認定医のいる歯科医院環境として、「安全で快適な歯科治療」を提供することはもちろん、痛みに弱い患者さんや歯科治療に恐怖心のある患者さん、治療中に気持ち悪くなりやすい方(嘔吐反射のある患者さんなど)が、快適に歯科治療を受けられるような無痛点滴麻酔(静脈内鎮静法)を導入しております。日本全国でこのような無痛点滴麻酔の受け入れができる環境整備をCDAC(Clinical DentalAnesthesiologist Club)を通じて全国のメンバーと活動していくとともに、藤沢・湘南地域においては、歯科麻酔科医としての地域医療に貢献していきたいと思います。

第48回日本口腔インプラント学会学術大会に参加してきました

第48回日本口腔インプラント学会学術大会

2018年9/14-16に、大阪国際会議場で開催された第48回日本口腔インプラント学会に参加してきました。
今年のメインテーマは、「インプラント治療が拓く未来」と題して、3日間にわたり、専門医教育講演や、特別講演などの多くのプログラムが組まれていました。土曜日のシンポジウムでは、日本歯周病学会、日本臨床歯周病学会との共催開催となった「インプラントと天然歯の調和・長期保存を目指して」と題したセッションがあり、各学会を代表する歯科医師が登壇し、天然歯を守るためのインプラント治療の選択と基準について、臨床で考慮すべき知識や技術に関するトピックスが取り上げられた。歯周組織再生療法はもちろん歯周治療により、天然歯周囲の歯槽骨や歯周組織の修復を図り、なるべく多くの歯を保存する努力を行うとともに、歯が無い部分にはインプラント治療を応用することで咀嚼機能の回復はもちろん、残存する歯の保全が可能となります。また、天然歯とインプラント治療を長期にわたって調和を図るには、歯周病に対する知識と治療技術はもちろん、定期的な歯科衛生士とのメンテナンスプログラムの実践が大切という内容です。

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは、日本歯周病学会専門医と日本口腔インプラント学会専門医の両資格を有する立場から、歯周病治療による天然歯の保存とインプラント治療による咀嚼機能の回復に努めるとともに、学会資格を有する認定歯科衛生士と共に、予防歯科や適切なメンテナンスプログラムを皆様に提供していきたいと思います。

日本臨床歯周病学会第36回年次大会に参加してきました

日本臨床歯周病学会第36回年次大会2018年7/7-8に、広島県・広島国際会議場で開催された日本臨床歯周病学会第36回年次大会に参加してきました。大会のメインテーマは「炎症と慢性疾患」で、歯周治療によって全身の健康を維持できるのか? という医科と歯科の枠組みをこえた内容です。1990年代に「ペリオドンタルメディスン」の概念が発表されて以来、歯周病による炎症は全身に波及し、多くの全身疾患と関連があることが報告されてきました。例えば、心疾患や糖尿病、低体重児出産、リウマチ性関節炎などは、歯周病との関連性が明らかになり、最近では、全身疾患の治療の一つとして歯周治療をすることで、疾患の発症頻度の減少や、症状改善につながることが研究結果として報告がなされています。今回は、医科・歯科の先生が登壇し、さまざまな分野における歯周治療との関連性についてセッションが組まれ、詳細なメカニズムに関して話を聞くことができました。

歯周病は嫌気性菌(酸素の有無にかかわらず増殖できる細菌)を主体とした細菌感染が慢性の微小炎症(歯周組織炎)を引き起こしますが、糖尿病患者でも、大型化した脂肪細胞周囲で炎症が起こり、脂肪組織炎となります。その結果、炎症性サイトカインが分泌されることでインスリン抵抗性が高まり、結果、血糖値が上昇するわけで、歯周組織炎と脂肪組織炎はいずれもインフルエンザや肺炎のような急性炎症とは異なり、長期間にわたる軽微な炎症であるがゆえ、従来の医科常識からすると無視できるくらいの血液検査の反応しかしないにもかかわらず、結果として糖尿病の悪化や心筋梗塞の発症リスク上昇など全身に莫大な悪影響を与えることとなります。糖尿病の血液検査データの一つにHbA1cがありますが、「歯周治療によりHbA1cは0.4~0.7ポイント低下する」ことがわかりました。2016年には、日本糖尿病学会から「2型糖尿病患者では歯周治療により血糖が改善する可能性があり、推奨される」というと糖尿病治療のガイドラインの発表もあり、医科歯科の領域をこえて、慢性微小炎症に対する考え方が大きく変わってきたように思います。歯周病の放置は、慢性微小炎症を通じてインスリン抵抗性を産み出し、糖尿病を悪化させますが、歯周治療は経口血糖降下剤一剤に匹敵する血糖改善効果があります。

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでは予防歯科ブースとなる「藤沢歯科予防クリニック」を併設し、日本歯周病学会歯周病専門医と日本歯周病学会認定歯科衛生士による専門的な歯周病予防に取り組んでいきます。30・40代の80%が歯周病と言われる時代、いい歯科衛生士を見つけていただいて、ご自身の口腔ケアの仕方はもちろん、生活習慣の改善や食事のとり方、かみ合わせは大丈夫か?や、マウスピースって本当に必要なの?など・・歯周病予防のプロフェッショナルがアドバイスさせていただきます。健康な歯はもちろん、皆様の健康づくりをサポートしていきたいと考えております。

ケーオーデンタル・歯科麻酔セミナーを開催し、講演してきました

ケーオーデンタル歯科麻酔セミナー2018年6/24に、東京・品川で開催されたケーオーデンタル歯科麻酔セミナーを開催し、講演してきました。テーマは、「よくわかる実践的歯科麻酔学 -明日から皆様のクリニックに導入できる静脈内鎮静法-」というタイトルで、私たち臨床歯科麻酔科医の専門グループであるCDAC(Clinical Dental Anesthesiologist Club)メンバーによる1日の実習講演会です。

今年は、尊敬する大先輩と、勉強熱心でとても優秀な後輩の歯科麻酔科医と3人でセッションを組み、全国からご参加いただいた40名の開業医の先生方に、日常臨床における歯科麻酔学的な配慮や歯科麻酔の楽しさをお伝えさせていただきました。CDACは、臨床歯科麻酔科医の専門グループで、正しい歯科麻酔学の関する情報発信をしたい、そして、「静脈内鎮静法」を活用した歯科臨床で地域医療に貢献したいという思いから、2016年4月に構想を考え、1年の準備期間を経て2017年6月に発足しました。当初は11~13人の初期のメンバーでしたが、今では全国で活躍する30名の歯科麻酔科医と共に活動し、歯科麻酔科医の活躍の場を広げる活動と、その先にいる患者さんに安全で快適な歯科治療が提供できる環境を提供していきたいと思います。次回のCDAC「実践的歯科麻酔学」に関する実習・講演会は、2019年6月中旬を予定しております。来年は女性歯科麻酔科医が初めての登壇です。ご興味のある先生は、ぜひとも、歯科医院の医療安全と患者様が安心して快適に歯科医療を受けていただける環境が整えられるよう、講演会にご参加いただければと嬉しいです。

ケーオーデンタル歯科麻酔セミナー

藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターは、日本歯科麻酔学会認定医の資格をもつ歯科医師が、静脈内鎮静法を活用した臨床に取り組む神奈川県内でも数少ない歯科医院です。「歯科治療に恐怖心があって、なかなか歯科医院に行けなかった・・」とか、「長時間お口を開けているのがつらい」、「型取りをするとき気持ち悪くなってしまう」、「痛み無く歯科治療を受けたい」と思っている患者さんに、静脈内鎮静法(無痛点滴麻酔)を活用して、快適で安全は歯科医療を受けていただきたいと思います。

ORE 2018大阪講大会に参加してきました

ORE 2018大阪講大会 2018年5/19-20に、大阪・千里ライフサイエンスセンターで開催されたORE(OceanPacific Restorative of Esthetic Dentistry) 2018大会に参加してきました。

今年のOREのメインテーマは「総合力を身に着けよう」で、寺本大会長のもと、日本を代表する著名な先生方、150名前後の歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士が大阪に集まり、二日間の非常にエキサイティングな大会が開催された。8名の基調講演と20名のセッションごとの講演が組まれており、「歯の保存治療」、「インプラント治療」、「歯周病治療」のセッションを中心に講演を聞くことができた。
歯周治療の分野では、歯科衛生士が担う歯周基本治療を効果的に進める上で重要なポイントを整理して講演されていた。いうまでもなく、歯周病は多因子疾患といって、歯周病菌が多いか少ないかはもちろん、歯並びが良いかどうかや、被せものが多いか少ないか、かみ合わせの問題や歯ぎしりの有無、生活習慣や遺伝、年齢といった、多くのリスク因子が存在して、歯周病を進行させることがわかっている。そのため、ただ単にクリーニングだけすれば歯周病が治癒するわけではなく、これらのリスク因子や病態を把握しながら対応しないと、歯周病はいつまでたっても治らないということになる。
必要に応じて、抗菌療法と併用して歯周基本治療を進める。あるいは、食生活の改善などを取り入れたアプローチなども紹介され、今現在、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んでいる歯周病予防プログラムに共通する部分でもあり、知識の整理となった。また、細菌学的な検査では、悪性度の高いPG菌群の種別が大切で、歯周病原因菌のPCR検査をすることで今まで以上に踏み込んだデータ解析ができるようになり。

今後は、ただ単にPG菌(歯周病を悪化させる特有の細菌)が存在するかどうかだけではなく、その種別による歯周病の進行予測が可能な時代となり、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも、またあらたな歯周治療のアプローチを提案していきたいと思います。

インプラテックスセミナー2018で講演してきました

インプラテックスセミナー20182018年4/15に、東京で開催されたインプラテックスセミナー「包括的治療におけるインプラントセミナー」で講演させていただきました。
昨年10月と今年の2月に「Mectron Piezosurgeryを使用した実践的サイナスフロアエレベーション」というタイトルで実習・講演会を開催させていただいたご縁もあり、臨床の現場で、いま、インプラント治療によって歯科治療がどう変わったのか? という切り口で、私からは「歯周病治療を行う上での視点」、奥山先生からは「補綴学的な視点」、そして白鳥先生からは「全体的な治療計画における視点」で、3名でセッションさせていただきました。抄録にも記載しましたが、「どうして、こんなに歯周病が進行してしまったのだろう?」と思う症例を拝見するたびに、抜歯してインプラント治療で対応するのか、天然歯を保存するための治療をするのか、時代の変遷や治療技術の進歩に伴って、治療アプローチが変わってきます。特に2000年代前半は、歯科医師も患者も、治療結果のわかりやすいインプラント治療を選択する傾向があったように思う一方、現在では、歯周組織再生療法を適応して歯を保存できる可能性が高まり、インプラント治療時代のインプラント治療から、歯周病治療時代のインプラント治療へと私自身の歯科臨床も変ってきたように思います。

インプラテックスセミナー2018特に、Periodontal Hyper Responderと呼ばれる歯周病が重症化しやすい患者さんでは、歯磨きだけでは治らない歯周病を患い、歯周病専門医による積極的な歯周治療が重要となってきますので、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んできた、重度歯周病患者に対する治療戦略について、症例を提示しながら1時間30分程度お話しさせていただきました。地域歯科医療として、湘南地域における歯周病専門医としての役割を、日本歯周病学会認定歯科衛生士と共に担っていくことはもちろん、私が今まで学んできた知識や歯科医療技術を、多くの先生方にお伝えできたら嬉しく思います。

インプラテックス・ピエゾハンズオンコースで講演してきました

インプラテックス・ピエゾハンズオンコース2018年2/25に、東京都・インプラテックス本社で開催されたインプラテックス・ピエゾハンズオンコースで講演させていただきました。昨年10月に「MectronPiezosurgeryを使用した実践的サイナスフロアエレベーション」というタイトルで第1回の講演会を開催し、今回はその第2回です。お陰様で、いろいろなところでお声掛け頂き、歯科医師会や研修会、講演会や学会などで講演させていただく機会を頂くのですが、私が特定の企業での単独講演会は今回が初めてで、たくさんの先生方にお越しいただきましたこと、この場を借りて心より感謝申し上げます。

当日は、私が行ってきた上顎臼歯部に対するインプラント治療のコンセプトを、骨高径のバリエーションによって整理し、側方アプローチと歯槽頂アプローチによる上顎洞底挙上術に関する多くの症例と論文ベースで考慮しなくてはいけないポイントを2時間30分程度講演し、後半の1時間30分程度で実習を行いました。上顎洞底挙上術の術式も、側方アプローチや歯槽頂アプローチだけでなく、バルーンや水圧、特定の器材や、ソケットリフトなどなど、いろいろな術式や方法が存在します。どれが一番良いとか、どれが悪いということではなく、解剖学的な形態や、患者さんへの手術侵襲、最終的なインプラント治療設計などを考慮すると、手術の選択基準が決まるわけで、あとは適材適所で、患者さんにとって、「低侵襲」で「確実な骨造成」が達成できる手術方法を選択することとなります。

次回は、私の生涯のメンターでもある白鳥先生、そして、大学の先輩である奥山先生との3人のセッションで講演する機会を頂いております。私のパートは、「歯周病治療時代のインプラント治療」というタイトルで、特に、侵襲性歯周病患者に対する治療戦略をいくつかの観点で分類し、抜歯するのか、保存するのか、80分間講演させていただきます。また今年10月には、AAPというアメリカ歯周病学会のシンポジストとして講演させていただく機会をいただきました。一つ一つ、藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターで取り組んできた臨床を、日本とアメリカで伝えてきたいと思います。

日本口腔インプラント学会第35回九州支部学術大会に参加してきました

日本口腔インプラント学会第35回九州支部学術大会2018年1/27-28に、福岡県・北九州国際会議場で開催された日本口腔インプラント学会第35回九州支部学術大会に参加してきました。


今回の専門医教育講演は、「インプラント治療におけるデジタル歯科技術の適用」というタイトルで、デジタル・デンティストリーに関する大学で行われている研究内容と最新知見を聞くことができました。歯科臨床現場でも、IT(Information Technology)の導入が進んで、大きな変革を迎えています。すでに技工の多くの過程ではデジタル技術が広く応用されていて、CAD-CAM技術によってオールセラッミクスクラウンといった上部構造(セラッミクスの被せもの)や、インプラント補綴(インプラント治療の歯の部分)が製作されています。ここ数年のトピックスは、口腔内スキャナーを用いた光学印象採得(デジタルムービーで歯型をとる)です。従来から行われている型取りをして、模型を製作するワークフローがなくなり、石膏模型を介さずに画像データでの技工操作が可能となります。特にインプラント補綴では、30μ以下に収まるような高い精度が求められるため、 光学印象への期待が高まるところです。今回の研究データでは、歯を失った個所が1~3本程度の部位におけるインプラント治療では、非常に高い精度(誤差が15~20μ程度)での印象・模型製作が可能であるといった研究データが報告される一方で、全顎的に歯を失ったインプラント治療(インプラントを6本程度使用した治療方法)では、誤差が大きく、今後の課題であるという内容であった。デジタル技術は、インプラント治療はもちろん、歯科臨床における様々なイノベーションが期待され、今後の展望が楽しみな分野です。藤沢歯科ペリオ・インプラントセンターでも、全顎的なインプラント治療にける印象精度が改善した段階で、口腔内スキャナーの導入を進めます。

日本歯周病学会60周年記念京都大会今年の私の研修テーマは、「咬合」です。天然歯でもインプラント治療でも、どのように生体と調和した咬合(咀嚼機能)を作るかで、噛みやすさはもちろん、永続性が変わってきます。犬歯でのガイドや、第一大臼歯の咬合接触の大切さについて1年を通じて学んできたいと思います。そして今年の10月には、AAP(アメリカ歯周病学会)での講演がありますので、こちらは、今まで取り組んできた天然歯の保存(歯周病治療)とインプラント治療、そして、機能回復(咬合治療)といった全顎的な治療アプローチについてプレゼンテーションしてきたいと思います。

過去の活動報告