インプラントを長持ちさせる秘訣!歯ぎしり対策のナイトガードが必要な理由とは

インプラント

藤沢歯科の院長、雨宮 啓です。

「せっかく入れたインプラントが、数年でダメになったらどうしよう」 そんな不安をお持ちではありませんか?インプラントは第二の永久歯とも呼ばれ、適切にケアをすれば10年、20年と使い続けることができる素晴らしい治療法です。

しかし、その寿命を劇的に縮めてしまう「天敵」が、実は皆さんの寝ている間に潜んでいます。それが**「歯ぎしり」や「食いしばり」**です。

本記事では、日本口腔インプラント学会専門医の視点から、なぜ歯ぎしりがインプラントを壊してしまうのか、そしてそれを防ぐための「ナイトガード」の重要性について詳しく解説します。


1. インプラントの最大の弱点「クッション不足」

まず知っておいていただきたいのは、インプラントは天然の歯よりも「横からの力」や「過剰な衝撃」に弱いという事実です。

私たちの天然の歯には、歯の根と顎の骨の間に「歯根膜(しこんまく)」という非常に薄い膜が存在します。この膜は、噛んだ時の衝撃を吸収するクッションのような役割を果たしています。また、センサーとしての機能もあり、硬いものを噛んだ瞬間に「これ以上強く噛んではいけない」という信号を脳に送る役割も担っています。

一方で、インプラントは顎の骨と直接結合しています。このため、衝撃を和らげるクッションが存在しません。 寝ている間の無意識な歯ぎしりによる数百度キロという強大な力が、ダイレクトにインプラント本体やそれを支える骨に伝わってしまうのです。

2. 歯ぎしりが招く4つのトラブル

歯ぎしりによる過度な負荷を放置すると、以下のようなトラブルが発生するリスクが高まります。

① インプラント周囲炎の悪化

インプラント版の歯周病である「インプラント周囲炎」。強い負荷がかかり続けると、インプラントを支える骨がダメージを受け、細菌感染が進みやすくなります。その結果、骨が溶けてインプラントがグラつく原因になります。

② 被せ物(セラミック)の破損

インプラントの上に取り付けているセラミックの歯が、強い力に耐えきれず欠けたり、割れたりすることがあります。せっかくの美しい見た目が損なわれるだけでなく、修理や再製作が必要になります。

③ 内部ネジの緩み・破折

インプラントは「土台(フィクスチャー)」と「被せ物」を小さなネジで繋いでいます。毎晩繰り返される歯ぎしりの振動により、このネジが緩んで被せ物がガタついたり、最悪の場合はネジそのものが中で折れてしまうことがあります。

④ インプラント本体の脱落

これが最も恐ろしいケースです。骨との結合部分に継続的な負担がかかることで、結合が破壊され、インプラントそのものが抜け落ちてしまいます。

3. インプラントを死守する「ナイトガード」の役割

これらのリスクから大切なインプラントを守るのが、就寝中に装着する**「ナイトガード(マウスピース)」**です。

ナイトガードを装着することで、以下の3つのメリットが得られます。

  1. 衝撃の分散 特定の歯やインプラントにかかる力を、マウスピース全体で受け止めて分散させます。
  2. クッション作用 ナイトガードの素材が、失われた「歯根膜」の代わりとなり、骨への衝撃を緩和します。
  3. 筋肉の緩和 噛み合わせの高さが調整されることで、顎の筋肉の緊張が和らぎ、肩こりや頭痛の軽減につながることもあります。

市販品ではなく「歯科医院専用」を選ぶべき理由

「ドラッグストアで売っている安価なものではダメですか?」という質問をよく受けます。 結論から申し上げますと、インプラント治療をされている方は必ず歯科医院で製作してください 市販品はご自身の噛み合わせに精密に合っておらず、逆に特定の場所に負担をかけたり、歯並びを動かしてしまったりするリスクがあるからです。

4. 藤沢歯科の「長く持たせる」インプラント治療

当院、藤沢歯科では「ただ植えるだけ」の治療は行いません。患者様が生涯にわたって健康にお食事を楽しめるよう、以下の取り組みを徹底しています。

日本口腔インプラント学会専門医による診査・診断

院長の私は、国内で最も権威ある「日本口腔インプラント学会」の専門医資格を保有しています。 治療前の診断では、CTスキャンによる骨の状態確認はもちろん、歯ぎしりの痕跡(歯のすり減り、舌の筋、頬の粘膜の線など)を細かくチェックし、ナイトガードの必要性を含めた長期的なケアプランを立案します。

「静脈内鎮静法」によるストレスフリーな治療

インプラント手術に対して「怖い」「痛いのは嫌だ」と強い不安を感じていると、それがストレスとなり、術後の無意識な食いしばりを引き起こすこともあります。 当院では、専門の麻酔科医と連携し、リラックスした状態で手術を受けられる**「静脈内鎮静法」**を導入しています。寝ている間に手術が終わるため、体への負担と精神的なストレスを最小限に抑えられます。

徹底したアフターケア体制

インプラント装着後は、数ヶ月に一度の定期メンテナンスを行います。ここでナイトガードの摩耗具合を確認し、噛み合わせの微調整を繰り返すことで、トラブルを未然に防ぎます。

5. あなたは大丈夫?歯ぎしりセルフチェック

もし以下の項目に1つでも当てはまるなら、あなたは寝ている間にインプラントを攻撃している可能性があります。

  • 朝起きた時に、顎や頬の筋肉が重だるい
  • 歯の先端がすり減って平らになっている
  • 集中している時に、無意識に上下の歯を接触させている(TCH)
  • 家族から寝ている時の「歯ぎしり音」を指摘されたことがある
  • 詰め物がよく外れたり、割れたりする

6.インプラントと歯ぎしりに関するよくある質問(Q&A)

インプラント治療とナイトガード(マウスピース)について、患者様からよくいただくご質問に専門医がお答えします。

Q. ナイトガードは毎晩必ずつけなければいけませんか?

A. はい、毎晩の装着を強くおすすめします。 歯ぎしりや食いしばりは、本人の自覚がないまま毎日(毎晩)行われていることがほとんどです。1日つけ忘れたからといってすぐにインプラントが壊れるわけではありませんが、数年単位での蓄積がダメージとなります。習慣化して、寝る前のセットとして取り入れるのが理想的です。

Q. ナイトガードの寿命はどれくらいですか?

A. 一般的には1年〜2年程度ですが、歯ぎしりの強さによって異なります。 歯ぎしりが強い方は、数ヶ月でマウスピースに穴が開いたり、薄くなったりすることもあります。定期検診の際に必ず持参していただき、歯科医師や歯科衛生士が厚みや噛み合わせをチェックします。穴が開いたまま使用すると、噛み合わせのバランスが崩れるため、早めの作り直しが必要です。

Q. マウスピースをつけると違和感で眠れないのですが……。

A. 慣れるまで少し時間はかかりますが、厚みや形の調整で改善できます。 最初は口の中に異物感があるため、眠りが浅くなる方もいらっしゃいます。当院では、できるだけ違和感が少なくなるよう精密に型取りを行い、装着感を確認しながらミリ単位で調整します。ソフトタイプやハードタイプなど、素材の選択肢もありますので、お気軽にご相談ください。

Q. インプラントを入れた後に、歯ぎしりがひどくなることはありますか?

A. インプラントが原因で歯ぎしりが始まることはありません。 ただし、噛み合わせが大きく変わったことで、顎の筋肉が過敏に反応したり、ストレスを感じたりして食いしばりが出やすくなる可能性はあります。当院では手術前から噛み合わせを綿密に設計し、術後のバランス調整を徹底することで、こうしたリスクを最小限に抑えています。

Q. ナイトガードのお手入れはどうすればいいですか?

A. 水洗いと専用の洗浄剤の使用をおすすめします。 外した後は、水またはぬるま湯で歯ブラシ(歯磨き粉はつけない)を使って汚れを落としてください。熱湯は変形の原因になるので厳禁です。また、目に見えない細菌の繁殖を防ぐため、週に数回は市販のマウスピース専用洗浄剤を使用すると、清潔かつ快適に使い続けることができます。


最後に:カウンセリングでお待ちしています

インプラントは、適切に守れば人生の質(QOL)を大きく向上させてくれる最高の医療です。しかし、歯ぎしりという無意識の習慣が、その未来を脅かすことも事実です。

藤沢歯科では、患者様お一人おひとりのライフスタイルや噛み合わせの癖に合わせた、最適なインプラント治療とアフターケアをご提案します。

「私の場合はナイトガードが必要?」「インプラントに興味があるけれど不安」という方は、ぜひ一度、当院のカウンセリングへお越しください。専門医として、あなたの不安を安心に変えるお手伝いをさせていただきます。


藤沢歯科

院長名    雨宮 啓
住所     〒251-0055 神奈川県藤沢市南藤沢21-6-4F
電話番号   0466-26-8541
ホームページ https://fdic.jp/
アクセス   JR藤沢駅 南口より徒歩すぐ
診療時間   (ホームページまたはお電話でご確認ください)

執筆者:院長
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・博士(歯学)
・日本歯科麻酔学会認定医
・日本臨床歯周病学会認定医・指導医
・日本口腔インプラント学会専門医
・日本歯周病学会歯周病専門医
・CDAC代表

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