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2024年6/15~16日に、大阪国際会議場(大阪府・大阪市)で開催されました日本臨床歯周病学会・第42回年次大会に参加、座長を担当してきました。
大会のメインテーマは「大阪・関西Perio万博2024~未来へ繋ぐペリオ・インプラントの最前線~」で、歯周治療とインプラント治療の行く末を描くシンポジウムや講演がプログラムされていました。海外の著名な歯科医師・歯科衛生士を招聘し、歯周組織再生療法や天然歯およびインプラント周囲のマネジメントと、その予知性といった「臨床歯周病学」を学ぶ良い機会になりました。いろいろと学びの多い学会だったのですが、中でも「歯科の未来 VRセッション」においてデジタルツインという現実世界から集めたデータをもとにデジタルな仮想空間に双子(ツイン)を構築してシミュレーションが行えるという講演を拝聴し、今後の歯科教育システムが大きく変わっていくトレンドを垣間見ることができました。学会や研修会の教育システムは写真と動画での学びが主体で、その先にある実習は模型でのトレーニング。そして歯科医療現場と異なる環境でのトレーニングを重ね歯科臨床を行うという流れが一般的です。しかし今後はAR(Augmented Reality:拡張現実)/MR(Mixed Reality:複合現実)や3D Printing模型をもちいることで今まで見ることのできなかった部分を視覚的に確認できるようになるだけでなく、より臨床に近い環境で最適なシミュレーションを実施することが可能となります。ここに遠隔医療教育や遠隔医療支援といった通信技術が加わることで、地域や国境を越えた学習の機会が増えることとなり、歯科の将来が楽しみです。
そして歯科衛生士セッションでは、歯科衛生士の大澤さんが座長を担当し、3名の登壇者とのディスカッションを担う機会を頂戴しました。昨年の年次大会で「包括的な歯科治療を通じて歯科衛生士として関り、SPT10年が経過した広汎型慢性歯周炎患者の一症例」というタイトルで講演した流れでの座長の経験です。ケースプレゼンテーションされた歯科衛生士の皆さまも、座長も、皆さま素晴らしいセッションを作られ、これからの活躍が楽しみです。
この二日間を通じて多くの学びがありましたので、これからも神奈川県藤沢市、そして湘南地域における歯周病専門クリニックとして、藤沢歯科の歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士とともに、目の前の患者さんに適切な歯周治療やインプラント治療を提供してまいりたいと考えております。