なぜ歯周病専門医による歯周病治療が必要なのか
「進行が早い」患者さんは従来の歯周病では治療が難しい
歯ブラシを毎日しているのに歯周病が治らない。長い間、歯周病治療しているにも関わらず歯肉(歯ぐき)から出血する・腫れてくるなど、従来の歯周病(ペリオ)治療では治療が難しい『歯周病の進行が早い』患者さんがいらっしゃいます。
歯周病専門医だからこそ将来を予測し、歯を保存するためにできる歯周病治療を提案します。歯ぐきや歯槽骨(歯を支える顎の骨)を再生する歯周組織再生療法や、レーザーやアミノ酸を組み合わせた歯周病治療、歯周病になりにくい噛み合わせのバランスを整える歯周矯正治療など・・歯周病専門医と認定歯科衛生士によるチーム医療に取り組んでおります。
歯周病を繰り返さないために
歯周病を予防するために、認定歯科衛生士がおこなうクリーニングやPMTC、歯石の除去といった処置を受けることは大切です。しかし3か月程度で、お口の中の細菌叢は元に戻ってしまい、歯周病細菌が増えてしまいます。そこで定期的なメンテナンス(歯周病予防プログラム)が大切で、皆さまに日々の歯周病や虫歯予防ケアをお伝えしながら、管理栄養士による生活習慣の改善と食事のケアについてサポートしております。
しっかり予防できる当院の治療
歯周病専門医だからできること
自分の歯をできる限り残す
私たちが提案する歯周病専門医による歯周病治療は、最先端の高性能レーザーや高純度の殺菌水、アミノ酸などを組み合わせて、4回の初期歯周病予防プログラムを実施して皆様の歯の保存に努めます。
歯周組織再生治療によって歯を保存できる可能性が高まるようであれば積極的な再生外科手術を行います。歯肉や歯槽骨(歯を支える顎の骨)の歯周組織再生治療は、抜歯せずに自分の歯を保存するための歯周病治療です。
歯周病の進行状況を診査・診断から将来を予測した歯周病治療
歯周病専門医が、初期段階、中等度に進行した状態、重度な歯周病など、歯周病の病態に応じて、最適な治療方法を提案します。
- 初期段階
- 30代の80%が歯周病・・・初期の段階の歯周病治療
歯ぐきがしみる、歯ブラシを当てた時の痛みや違和感、出血することがある・・そんな症状を感じたら歯周病のサインかもしれません。
初期の歯周病治療であれば、4回で行う『初期歯周病予防プログラム』を提案しております。唾液をサンプリングして口腔内がどのくらいの細菌比率になっているのか、かみ合わせのバランスが大丈夫か、歯周病の進行がどこまで進んでいるのか、歯周病専門医による診査・診断を行って歯周病治療を専門とする歯科衛生士と共に、歯周病原因菌を減らすことはもちろん、生活習慣によるリスク因子を低減できるように、皆様に合わせた予防プログラムを提案しております。
- 中等度
- 中等度に進行している歯周病治療
歯ぐきが腫れる、以前より歯ぐきがやせてきた、歯が揺れるなど。歯周病は自覚症状のないうちに進行しています。歯周病が中等度に進行すると歯磨きだけで歯周病を改善することは難しいかもしれません。歯を支えている骨(歯槽骨)が溶け始めると歯周ポケットの中で歯周病細菌が繁殖し、さらに歯を支える骨が溶けてしまいます。その結果、歯が揺れる、噛むと痛い、腫れてくるといった症状が繰り返し始めます。中等度に進行している歯周病治療では、歯の周囲の歯ぐきを切開して、内側にたまっている歯周病原因菌やLPSという毒素を除去する歯周外科治療を行います。歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けてなくなってしまっている場合には、「歯周組織再生療法」という特殊な手術で、自分の歯の根を残して歯を支えている歯周組織を再生して健康な状態を取り戻す歯周病の再生手術が適応できるかもしれません。
- 重度
- 重度に進行した歯周病治療
噛みづらくなってきた、すでに歯を失っている、口臭を強く感じるなど。歯周病の進行が重度に進むと、歯磨きや洗口剤で歯周病の改善が見込めないだけでなく、基本的な歯周病治療だけで歯周病を治すことは困難です。わずかでも保存できる可能性があれば、歯周病専門医としての診査・診断を行い、歯周組織再生手術や根の治療(マイクロエンド)、インプラント治療、矯正治療、咬合治療など、高度な治療方法を組み合わせて歯周病の病態安定と噛み合わせのバランスを回復させる包括的歯科治療を提案しております。
- 治療後
- 治療が終わった後の歯周病メインテナンスプログラム
自分の歯を少しでも長持ちさせるには、歯周病専門医による診査・診断・的確な治療が大切なことはもちろんですが、治療が終わった後、歯周病菌の少ない口腔内細菌叢を保つための歯周病メインテナンスプログラムをお薦めします。3か月するとお口の細菌叢は元の悪い環境に戻ってしまいます。歯周病治療の知識と技術を持ち合わせた歯科衛生士によるプロフェッショナルメインテナンスによって、ご自身の歯をできるかぎり大切に扱っていただきたいと考えております。
当院の歯周病専門治療
①日本歯周病学会専門医と認定歯科衛生士によるチーム医療
歯周病の病状を正確に把握して、初めて適切な治療が提供できます。歯周病専門医による診査・診断。認定歯科衛生士による初期歯周病予防プログラム。歯を保存するための歯周組織再生療法や歯列矯正治療、インプラント治療、メインテナンスの各治療ステップにおいて、専門的な技術や知識、経験が大切です。歯周病治療は単にお口をクリーニングするという治療ではなく、包括的な歯科医療技術が必要とされます。藤沢歯科ペリオ・インプラントでは、日本歯周病学会専門医と認定歯科衛生士によるチーム医療を取り入れ、皆さまに最適な歯周病治療を提供しております。
②初期歯周病・虫歯予防プログラム
検査データに基づいた皆さまに合わせたオーダーメイド予防プログラムを提案しております。唾液をサンプリングして齲蝕菌比率を確認すること、PCR検査による歯周病細菌の特定、咬合状況の診査により得られた検査結果などを基に、歯周病専門医と認定歯科衛生士が皆さまの現在おかれている歯周病の進行状況や今後の歯周病の進行予測について、お伝えさせていただきます。
検査データに基づいて、皆さまにあわせたオーダーメイド予防プログラムを4回にわたって実施します。すでに歯周病が進行している患者さんでは、歯周病専門医と一緒に歯周病治療を進めていきますし、これから歯周病を予防していきたいという患者さんに向けては、むし歯や歯周病になってから「治療」を行うのではなく、歯周病予防をどのようにすれば良いか・・歯周病の進行状況にあわせて、皆さまに適切なオーダーメイドの予防プログラムをご提供しております。
③歯周病検査とクラウドを用いたデータ管理
歯周ポケットには様々な細菌が存在します。中でもPg菌が検出されると歯周病が重症化するリスクが高まりますので、歯周病菌のPCR検査によって皆さまの歯周病の将来予測がある程度可能となります。また、従来からおこなっている「3・2・3」など、歯周ポケット検査などを行う時に耳にする数値ですが、これらをクラウド管理してクリニックでは皆様の歯周病の状況をデータ管理しております。30代や40歳代の80%は歯周病といわれ、生活習慣病の一つの疾患です。糖尿病や高血圧症の検査データと同じで、歯周ポケットの数値や出血ポイントなどが前回の検査から変化がないのか、あるいは、良くなってきているのか、そういったデータを基にリスク因子を検証しています。検査して終わりではなく、その後、どう変化しているのかをデータ集積して、皆さまの歯の予知性を高めることができるように歯周治療に取り組んでいます。
④歯周組織再生療法など歯を保存するための取り組み
歯周病が進行すると、歯を支えている歯周組織(歯槽骨など)が破壊・吸収されることで歯ぐきが膿んできたリ、歯が揺れてきます。歯周病で失われた歯ぐき(歯肉)や歯周組織(歯を支えている骨など)を再生することで、歯を抜歯せずに保存できる可能性がでてきます。一度失われた歯周組織は自然に元に戻ることはありませんが、歯周病の進行状況によっては「歯周組織再生療法」を適応することで、ある程度の歯周組織再生を促すことが可能となります。藤沢歯科ペリオ・インプラントでは、日本歯周病学会専門医による歯周組織再生療法だけでなく、矯正治療やインプラント治療、咬合療法など、様々な治療方法を組み合わせて高度な治療方法を提供しております。また、静脈内鎮静法という眠っているうちに手術を行うことができる点滴麻酔によって痛みを感じることなく歯周病治療を受けることができます。
⑤日本歯周病学会認定歯科衛生士によるメンテナンスプログラム
せっかく歯周病を治療したとしても、その再発を防ぐためには、患者様各々の口腔内の状態に応じたメンテナンスプログラムが大切です。歯周病治療を専門とする日本歯周病学会認定歯科衛生士が、皆さまの歯周病を予防するために、どんな歯ブラシで、どんなケアをすれば良いのか……あるいは、患者さんによっては洗口液を使ったほうが良いのか、デンタルフロスは何をどのように使ったらよいのか・・歯周病ケアはもちろん、生活習慣病になりにくい食生活はどうすればよいかなど・・皆さま一人一人に専門の歯科衛生士が担当しております。いつまでも自分の歯で美味しい食事ができるように・・歯周病予防を専門とする歯科衛生士と共にお口の健康を保っていただきたいと思います。
歯周病治療の流れ